昼にステーキ弁当を食べたら急に元気になってきたので(単純な身体なのか)、午後にトレーニングをしました。
今日も午前中とトレーニング前に数作品読みましたが、最近は昔読んだ短編小説を読み直しています。レイモンド・カーヴァーの『大聖堂』、『ささやかだけれど、役に立つこと』、『僕が電話をかけている場所』。小川洋子の『ひよこトラック』、『海』。芥川龍之介の『蜜柑』、『沼地』がお気に入りです。
この中で1番のおすすめはやはりレイモンド・カーヴァーの『大聖堂』でしょうか。この作品はある夫婦の家に、妻の友人の盲目の男性(ロバート)が家に泊まりに来るというストーリーです。妻は一時期ロバートと共に仕事をしていたことがありました。そして最近ロバートが奥さんを亡くし、親戚の家を訪ねていた先から電話があってやってくることになったわけです。
旦那は人が泊まりにくるのも嫌なのに、さらに目が見えない人となるとかなり面倒なのです。そして妻がロバートが目が見えないことに対してやたらとナーバスになるのも快く思っていないのです。
しかしそんな人見知りでめんどくさがりの旦那ですが、夕食後に妻が居眠りを始めてロバートと二人きりになると徐々に心を通わせることとなります。
なぜタイトルが『大聖堂』かを説明するとネタバレになり過ぎてしまうので本書に譲るとしますが、ラストのシーンは数年経っても心に残るような見事なものです。僕はだいぶ前に一度読んだ後、読み返しておらず細かいところは忘れてしまったのですが、ラストシーンだけはしっかりと心に残っていました。
音楽や映画だけでなく、良い短編小説も人生を豊かにしてくれると気づかせてくれる作品です。