タントラを受けに来られる女性の中には、オーガズムに達することが目的となってしまっていて、それに過剰に固執してしまっているケースがあります。
もちろんそれに興味を持つこと自体は悪くはありません。しかし、そこにこだわりすぎてしまうと、大切なものを見落としてしまうこともあります。
ではタントラの目的・ゴールとは一体何でしょうか?
最近電車に乗っていて何気なく目の前の広告を眺めていたら、ウェルビーイング(well-being)という言葉が目に入りました。
ウェルビーイングというのは、一時的な幸福のハピネスとは違い、持続的な良い状態を意味し、身体的・精神的・社会的な幅広い幸福をあらわします。短期間で燃え上がる、ドーパミン・アドレナリン的な幸福や、身体だけ心だけといった狭い範囲の幸福とは分けて捉えられているということですね。
タントラで目指している目的やゴールも、ウェルビーイングにあると言えます。
一時的な狭い範囲の幸福ではなく、受けたあとも良い状態の幸福が続き、心身だけでなくあらゆる面で人生が好転することを目指しているのです。
最近も常連の方で「オーガズムがわからない」という方がおられました。話を聞くとオーガズムを快感の極地と思っているらしく、普通に感じられていた幸福感を見落としていたのです。日常生活では、運が良くなったり、何人の方にも若返ったと言われたり、やりたいと思っていたことができるようになったり、表現の幅が広がったりしていたのに、オーガズムに達していない自分に劣等感を感じていたようなのです(実際にはオーガズムになっています)。セッションの途中でタントラはウェルビーイングで、一時的な幸福のハピネスとは違うということ、快感ではなく幸福であるとお伝えするとすんなりと理解されたようでした。
これを読んでいる皆様も、オーガズムに達すること・イクことに囚われすぎたり、オーガズムを幸福ではなく強烈な快感だと思いこんだりして、大切なものを見落とさないようにご留意ください。
記憶に残るのは強烈な快感であるハピネスかもしれませんが、人生を良い方向に導いてくれるのはウェルビーイングの方であると確信を持って言えます。
多くの方がタントラでウェルビーイングを目指して、素敵な人生を歩んでいってほしいと願っています。